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渡辺治建築都市設計事務所BLOG

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2010年 03月 12日

有楽町

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また巨匠が、天国に登ってしまいました。いまお葬式に向かっています。有楽町で乗り換えです。この建物は東京ファーラムを後ろから見たところ。丹下健三氏が設計した東京都庁跡地に建てられたもので、かなり巨額な投資がなされましたが、ホームや会議室、展示会場で、民間が文化などに利用する施設です。国際コンペでアメリカ人のラビオリさんという方の設計。外部空間を2つの棟の間に見いだして、これまでにない空間構成としたのが斬新でその後の建築界に影響を与えました。コンペに勝って、実施設計のときに写真のガラス棟部分の構造が大きく変更されました。原案は周辺のガラスを支える方立に屋根荷重を負担させ、内部には柱がない設計でしたが、地震時の応力を考えると、方立がかなり太くかつ筋交いになる斜め材が発生することが分かり、空間の中心線に柱を2本だけ発生させて、屋根部分をやしろべえの腕に見立て、ガラスの方立をやしろべえの腕の先端から引っ張り下げて、揺れないようにする役目とすることによって、つまり圧縮材から引っ張り材に変更することにより、このように斜め材がなく、かつ細い方立となり、透過性の高いガラスの空間を獲得す
るのに成功しています。

by osamu-w | 2010-03-12 12:08


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